うみねこ

まだ誰も死んでない。けどなんかぼくは核心に近づいた気がする。
あ、ひぐらしのネタバレを含みます。
 
 
うみねこの推理は可能。ただし「殺人事件を起こさないための方法」と言う意味で。
 
しばらくの間(いくらかのエピソードが展開されるまで)は相手の差し手を観察するしかないのです。
勝利条件と敗北条件をきちんと認識することも忘れず。
いや、勝利条件と敗北条件の正しい認識のためにこそいくらかのエピソードを消費するべき。
 
今のところ僕が「うみねこを読む上で直ちに行うべきだ」と思ったことは、
「魔女を否定しなければ真実には行き着けない」という考えそのものが対戦相手の術中にはまることである。
つまり「魔女を否定せよ」というのは竜ちゃんお得意の叙述トリック*1
という事。
どうも物語のつむぎ手として竜ちゃんは公平なのかというと、今のところは魔女の味方としか思えない。
というか「戦人」=ぼくら、「魔女」=竜ちゃんと考えることは……どうなのかな。まあ保留。
 
この考えで初めて到れるルールは、
勝利条件でも敗北条件でもなんでもなく、ゲームの前提として「魔術はあるし、魔女はいる」ということ。
 
「『黄金郷の扉を開く』妨害を完遂すること」で「魔女が負けを認める」。
ただし誰かが『黄金郷の扉を開』いてしまえば「魔女の勝ち」。
そんなルールは単なるまやかしです。
 
けれども、普通にゲームを楽しむ場合は「負けても何度でもやる」のが敗者の常なので、
「魔女をゲームに飽きさせる」というのが正確な目標にするべきこと。
魔女を飽きさせる、というのが結局「これ以上続けても意味がないと思わせる」ことで、
やはりやるべきことは「唯一つの真理を追究し、魔女に突きつけること」だと思いますけどね。どうなのかな。
ひぐらしではXYZルールの存在と内容を突き止めるのが最終目的だ(でした)」って言われたのと同じ。
 
で、ルールをまさぐるためにゲーム盤の話。
とりあえず存在が確認できてゲームの勝利条件として一番怪しい(かつダミーっぽい)のは真里亞。
「復活の儀式の阻止」がまやかしの勝利条件だから、
真里亞に「魔女信仰」をやめさせられれば、「我が名を讃えよ」がぐっと阻止しやすくなる。
そんで表向きの負けは認める。でも人は死ぬ。だからもうちょっと根本的に対処が必要となる。
 
どうも劇中の「魔女ベアトリーチェ」は信じられる・敬われることによって力を強める節がある。
ならば、それを永遠に眠らせるには「信じない・敬わない」事が必要。
もっといえば、六軒島に居る「魔女信仰者」を消し去らなきゃならない。
目に見えて信じているのがやはり真里亞で、その魔女信仰を消し去るには
その真里亞が「魔女信仰」をする理由となる「成長の見られない真里亞の精神」をなんとかしなければならない。
そしてこれの原因が*2「楼座との不仲」と思われる。
そしてもう一人の「魔女信仰者」が「過去にとらわれる金蔵」。そしてその理由は「使用人の気遣い」による所が大きい。
 
「使用人の気遣い」は主に「使用人としての心得」に問題がある。
となれば、使用人序列一位で、ほかに教える立場にいる源次は重要な位置にいるはず。
加えて、「見ているだけ」の立場を保ちたがる熊沢さんの協力も必要かな(でなきゃ駒として存在する価値があまりにもない)。
「おいたわしや」を繰り返すのは竜ちゃんの突っ込み待ちとも考えられるし。
 
「楼座との不仲」は、結局「家庭の問題だから」と立ち入りを控える周りにも原因があると感じられる。
…あれ? てっぺーとサトゥコじゃね? 
まあ「同級生によるいじめ」も要チェックか。
これは「学校の先生」とかとんでもない所から解決要因を引っ張ってこなきゃいけない。「赤坂」さね。
 
あと、押さえつけている要因である「鏡を割らない」というのも必要かもしれない。
これはいちいち言う必要はないと思う。…ないよね?
 
まとめていえば「Welcome to Rokkenjima」と言われた時点で、状況次第では既に敗北している。
もっと正確に言うなら「ベアトリーチェによる利子の取立てが始まった時点で人は死に、負け」かな。
考え方を変えると、「ゲーム盤に18個しか駒がない」状況では勝てない。
載っている駒を増やすことは払うリスクの増大を意味するけれど、
そもそも「奇跡は払うリスクを増やせばより大きな奇跡になる」のだから
むしろゲーム盤に出る駒を20個でも30個でも増やしてやればいい。駒の性質を変えてやってもいい。
そうすれば「『それまであった18個』で勝つことに慣れた相手」は「最善手を打てる可能性が減る」。
チェスの強い人が囲碁にも強いというのは必ずしも成り立たないので、そこに賭ける。賭けるしかない。
だから「チェスで勝負しようとしてるチェスマスター戦人は無能」。
 
まあ要するにひぐらしで言うと「赤坂を1ダース持ち込んでベルンカステルとか言ってないで人間信用してこい」と言うことで、
しかし殺人事件が起こる当日六軒島は台風に襲われていて、
そうなるとずっと前からの布石が必要で、実際10年ぐらい前からの「ベアトリーチェの否定」が必要で、
つまりひぐらしでいうカケラ紡ぎが必要なんだけども、
じゃあそれどうすんのよ? ってなるとそれこそ「真実に近寄る誰か」が必要で、
「魔女は居ない」に囚われた戦人ではもう相手にならんのです。
「ゲーム盤の外のベアトリーチェ」が「ゲーム盤の外の戦人」を何度もループさせてるのは
自分では相手にならないと自覚"させない"ためなのではないでしょうか。
「無限に殺せる」のだから、屈服するまで続けられるし、ゲームのルールそのものを取り違えているんだから
ベアトリーチェの負けは無いんですよ。そして「引き分けは勝ち」。ああなんて可愛そうなセントくん
トンデモ展開大炸裂のEP2で早々に屈服しそうだけどね!
 
ただ続き読んでから俺自身が「やべえこの推理恥ずかしい」とか言っちゃう可能性がすごく高い推理だこれ。
何よりXYZルールになぞらえて解けてしまう(解いてしまっている)ってのが原因で、
また同じ事繰り返すアホ*3とみるか、天丼おいしいですとみるか、竜ちゃんなりの王道とみるか、いろいろな考え方が出来てしまう。
この推理では自分を信じられない。うーん。
 
実際、「『誰よりも面白い推理をぶちまけること』がうみねこ推理ゲームにおける勝利」かもしれねえ。
求められるものがぜんぜんわかんねえんだこれが。なにせ「全てのヒントは示された。犯人を指摘せよ」ではないのだから。
「ぼくのかんがえたすごいうみねこのしんそう」を公開させるという恥辱。ああ魔女の手口だ……*4
 
まあおとなしく続き読むよ!

*1:もっと適切な言い方があるかもしれない

*2:観測できる範囲では

*3:http://d.hatena.ne.jp/mendoi/20090210/1234227847

*4:別の言い方で『手抜き』。